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株式会社セイルボートは「キマRoom!」で、賃貸業界の業者間流通の効率化に取り組んできた。物件情報のやり取りの効率化に続いて、同社が着手したのは申し込み情報の効率化。今年8月にリリースしたばかりの「キマRoom! Sign」は入居申込書の電子化ツールだ。後編では、この新サービスの概要と、新サービス展開にあたって同社が求める人材像について詳しく伺った。

現場の感覚と離れ過ぎない、手書き入力紙保存がポイント

株式会社セイルボートはこの夏、新たに「キマRoom! Sign」をリリースした。

これまで「キマRoom!」では、物件の管理・検索システムにもさまざまな工夫を凝らし、不動産会社の業務効率化に貢献してきた。たとえば、物件のコンバート機能(大手ポータルサイトに一括で広告を出稿できる機能)などがそれである。

セイルボートではそれまで、アクセスしきれていなかった首都圏大手の取り込みを狙い、「キマRoom! Sign」を1年かけて準備してきた。首都圏では不動産取引情報提供サイトがプラットフォーム的な役割を果たしていたが、申込情報のやり取りはまだ一元化されていない。むしろ、首都圏に限らず、業界全体に電子化のトレンドはあるが、入居申込書を電子化する「キマRoom! Sign」のようなサービスはまだない。史上初、今、最新の効率化ツールだ。

「申込情報を電子化すると、これまで事務員が社内の基幹システムに申込情報を入力していた、いわゆるパンチ作業が一切不要になる。管理戸数の多い大手ほどメリットは大きいはずだ」と代表の西野氏は言う。

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開発部プロジェクトマネージャーの吉村氏によれば、新サービスの特徴は紙の書類や手書きといった現在の業務との連続性だ。

「電子化で突き抜けるならば、入力方法は音声入力でも良かった。しかし、いきなりトップギアまであげても、現場がついてこられない。スムーズに電子化に移行できるよう、紙の申込書に自筆で記入するという体験の延長線上にあるのは何かをつきつめた。その結果、手書き入力をとり入れたシステムになった」

kimaroom05指定範囲内に電子ペンで文字を書くと、内蔵された独自のエンジンがそれをテキスト情報に変換。変換されたテキストは瞬時に入力欄に表示され、変換ミスがないかを書いた本人の目でチェックできる。

「自筆の申込書を紙で保存したいというニーズに応え、手書き入力時の情報を利用し、あたかも申込書に自筆でサインしたかのようなPDFを生成できるようにした。一方で、WEBならではの機能もとり入れた。たとえば、賃貸の申込書作成時には、自宅だけでなく勤務先や保証人の住まいなど、住所の記入欄が複数ある。そういったところでは、郵便番号からの住所変換機能を設定し、入力の手間を省いた」と吉村氏。

仲介会社、管理会社、そして、申込書を書く入居者の皆が少しずつ楽になるカタチを探って導き出した最適解が、この「キマRoom! Sign」なのだ。

多様なステイクホルダーのニーズを読みとき、業界の企業活動を変えるクリエイティブワーク

「キマRoom! Sign」でこだわっているのは、アナログになりがちな業界でも受け入れらやすいインターフェースや機能だ。最新過ぎても現場がついてこれない、かといってアナログ過ぎては目指す効率化にならない。理想的な着地点を求めるには、バランス感覚が必要だ。

吉村氏は複雑なビジネス要件を上手く読み解きながら、システムをつくりあげる醍醐味をこう語る。

「入社前にこの業界が複雑であると聞いてはいたが、実際にプロジェクトを始めてみると一言では語り尽くせないほど入り組んでいることが分かった。不動産会社とエンドユーザーだけでなく、家賃保証会社や引っ越し業者など、関わる可能性のあるステイクホルダーが非常に多く、そのどの目線にも偏らないようなシステムでなくてはならない。それぞれの持っている課題を吸い上げながら、『これとこれは一つの解決策で解消できるのでは』など、システム的に解決していくのは非常に難しかったが、同時にやり甲斐があった。我々のような一歩引いた立ち位置だからこそ見えるものもある。まだ誰もやっていないことに挑戦できる面白さは、この会社だからこそ味わえるもの」

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セイルボートでは現在、吉村氏のような開発の上流工程を担当できるエンジニア、また「キマRoom! Sign」をドライブさせるビジネスデベロップメントを担当する人材を募集している。どのような人を求めているのか、代表の西野氏に聞いた。

「これから「キマRoom! Sign」を本格的に展開していくにあたって、できることはいくらでもある。たとえば、ユーザー側にはサービス利用料以外にタブレット購入の費用もかかる。これをどう解決していくか。また、他にも顧客が何か、共通するニーズを持っていないか。あるいは、どんどん改善や機能の追加もしていくが、その際に現場のニーズを汲んで、どうシステム要件に落とし込むか。事業企画と一言でいっても、さまざまな仕事が考えられる。業務範囲を制限するようなことはしないので、良いと思う提案があれば全力でやってほしい」

力を合わせ、真っ当なビジネスで夢を叶える

セイルボートが目指しているのは、賃貸業界の業者間流通すべてが統一プラットフォーム上で行われる世界。不動産会社にとって、そして、ユーザーにとってハッピーな世界だ。しかし、そこにたどり着く道のりは決して平坦ではない。

「不動産業界は遅れていると言われ、小さなベンチャーから有数の企業まで、さまざまなプレイヤーがマーケットに入ってきては出ていくことを繰り返している。不動産業界は複雑に入り組んでいて、どこか一部だけにメリットのあるような仕組みは根付かない。それぞれの立場を理解しながら事業を継続していくことは、非常に難易度が高い。そうした環境で、あらゆる不動産会社が利用するようなサービスをつくりあげていくとなると、常にゼロからのスタートを要求される」と西野氏。

かなりの思考体力が必要だというが、その難しさに奮い立つ読者もいるのではないか。売上100億のような大企業の規模感はない。だが、逆に、責任範囲は広範にわたり、考え得るすべての手段を検討し、自ら実行していかなければならない。本気でぶつかれる壁がここにはあるのだ。

「自分で事業を構築していく肌ざわりみたいなものを感じられるはず。難易度の高いビジネスではあるが、挑戦する意義のあることだと思っている。少なくとも自分自身は、ここに人生のすべてをかけてやっている。そういう環境に飛び込んでみたい、自分の可能性をかけてみたいという方とぜひ一緒に仕事をしたい」

エンドユーザーにとって、ハッピーな世界を本気で作りたい、困難に立ち向かって自分の力を試したいという人はぜひ、セイルボートの門を叩いてみてはどうだろうか。

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