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近年、飲食業界全体で労働者不足が叫ばれている。NHKの報道によると、大手外食チェーン店の収益が、人手不足による人件費高騰により悪化しているそうだ。景気が回復基調にあり、多くの企業が働き手を必死に集めようとしている。これほどまでに売り手市場が進むと、飲食業界においても、大きな改革が必要になる。

平成29年11月、株式会社favyは、飲食店特化型リクルーティングサービス『食リク』をリリースした。「働き手がいない」と悩む飲食業界の救世主になるのか。株式会社favy代表取締役の高梨巧氏に勝算を伺った。

飲食の仕事はブラックなイメージが強くなり過ぎている

電通やNHKなど大手企業でも問題になった長時間労働などの労働環境は、SNSのおかげで、企業規模・種類を問わず、ブラック企業の実態が次々と明るみになるようになった。「飲食の仕事も『ブラックな職場ばかり』と語られることが多い」と高梨氏。確かに人手不足が深刻化したことで、現場スタッフへの負担は大きくなり、その結果、飲食業界で働く人の6割は3年以内に退職していると言われる。

しかし高梨氏は、『飲食業=ブラック企業』という構図に疑問を持っている。

「飲食業界は、スタッフ1人あたりの売上高はいくらか、スタッフ1人あたりの接客人数は何人なのか、という効率化を重視するワンオペ運営に辿りついたが、結果、それが現場を疲弊させてしまった」と非難される要因を指摘しつつも、「ワンオペの仕組みが否定されるならまだしも、飲食業界の全てが否定されてしまった」と、一部の失敗が過剰にクローズアップされている現状を心配する。

きっかけは自社店舗のリクルーティング活動

飲食業界に「ターニングポイントがきている」と感じた高梨氏は、自社直営の会員制焼かない焼肉店『29ON』やコーヒー専門店『coffee mafia』など6店舗の採用活動に、ソーシャルリクルーティングの活用を決め、実行に移した。この取り組みは、後に『食リク』事業の構想に繋がる。

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当初、高梨氏は「ソーシャルリクルーティングは、スタートアップ企業のリクルーティング手法であって、飲食店には向いていないのではないか」と半信半疑だったが、その結果は、想像をはるかに超えて良いものだった。

favyがソーシャルリクルーティングで採用できた自社の飲食店スタッフはなんと36名。その上、うち28名が友人や知人などを紹介してくれ、リファラル採用としても成功した。リアル店舗で働く85%のスタッフをソーシャルリクルーティングで採用できたという結果に、高梨氏は飲食業界においてもソーシャルリクルーティングは活用できることを実感した。

しかし、本当に飲食店の仕事を任せられるだけの人材が集まったのだろうか。

「取締役を任せられる人材も採用できました。大手飲食業者で子会社の社長をしていたような人」と、高梨氏は言う。アルバイトやパートだけの応募だけではなく、高級レストランの総料理長や責任者、大手ビザチェーンの幹部など、そうそうたるメンバーが含まれていた。

なぜfavyがソーシャルリクルーティングで飲食店の人材採用に成功したのか。それを紐解いていけば、飲食業界の採用課題を解決できるかもしれない。そう考えた高梨氏は、自社の取り組みを分析することで『食リク』の立ち上げに動き出した。

食リクはメディアのような形態に進化する

favyが飲食業界の採用活動に『食リク』を通じて注ぎ込もうとしていることは『採用ブランディング』の発想だ。

そもそも、ソーシャルリクルーティングをするには、人材を採用したい企業が自ら情報を発信しなければならない。favyには、メディア運営で培った個々の店・会社・ブランドごとのコンテンツ作成と情報発信のノウハウが強みとして存在する。だからこそ『採用ブランディング』を必要としている飲食店を、成功に導いていけるのではないだろうか。

コンセプト立案時のテストマーケティングにおいては、メディアのみ用意して、コンテンツは飲食店に作成してもらう方法を取っていたが、飲食店からの投稿はなかなか増えず、壁にぶち当たった。このテストマーケティングにより、自らコンテンツを作り、情報発信することを飲食店に委ねることは難しいという学びを得、favyは、本気でリクルーティング活動をしたい飲食店の魅力をコンテンツとしてまとめ、情報発信する、『採用ブランディグ』の構築を支援するサービスを立ち上げることにした。それが『食リク』だ。

スタートしたばかりの『食リク』には、まだシンプルな人材紹介の仕組みのように見えるかもしれないが、数ヶ月単位の近い将来で「採用ブランディング」を支援する仕組みが組み込まれていく予定だ。高梨氏は最後に「採用の課題は、飲食業特有の問題ではない。それだけに、『飲食業=ブラック企業』の悪いイメージを払拭し、飲食業界のリクルーティング環境を正常に戻したい」と『食リク』への熱い思いを語ってくれた。

次は、favyが目指す組織と求める人材像について高梨氏から語っていただいた。

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