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企業では毎日、何かしらの発注業務が発生している。ホームページ制作などのWEB関連業務、人事経理総務などのバックオフィス業務、翻訳などの海外展開の準備……。そうした企業の発注業務を幅広くサポートしてくれるのが業者比較サイト「アイミツ」だ。業者都合になりがちな一括見積りサイトとは一線を画し、ユーザー目線に立ったサービスを標榜している。
今回は「アイミツ」の運営会社である株式会社ユニラボに取材を行い、草創期から同事業に尽力する取締役の渡雄太氏にお話を聞いた。

ヒトの力を使って、精度の高いマッチングを提供

普段、業務で関わりのない分野の発注依頼をかけることになり、戸惑った経験はないだろうか。たとえば、製造業で営業をしているが、急にホームページ制作を担当することになったというようなケース。
 そもそもどんな業者がいるのかさえ分からない。検索すればいくらでも業者はヒットするが、適当に見積りをとって比較しても、この業者でいいのか自信がない。初めての分野では判断軸を持っていないため、業者の選択にも不安がつきまとうものだ。

「アイミツ」はそんな発注の不安を解消すべく生まれたサービス。
 WEBフォームから問い合わせると、「アイミツ」のコンシェルジュから電話がかかってくる。納期や予算、目的をすりあわせた後、要望に合った業者を2、3選び、提案してくれるというもの。

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初めての発注でも簡単に問い合わせられるシンプルなフォーム。

「アイミツ」のサイト上では、各カテゴリで最低40社以上、全体で6万社にのぼる業者の情報を提供している。サイト上の検索システムにより受注業者を探すこともできるが、同社ではあえてコンシェルジュという専任の電話スタッフをおいている。

取締役の渡氏にその理由を聞くと、「人を置く主な目的はマッチングの精度を高めるため。要望に沿った業者を紹介できるよう、WEBで受けた問い合わせに対して、こちらから電話をかけ1件あたり15〜20分ほどヒアリングをしている。いわば、要件定義の入り口のようなものだ」という。

同じホームページ制作でも、採用サイトとショッピングサイトでは適した業者も異なる。ときには、電話口でインターネットを一緒に検索しながら、つくりたいイメージなどを確認することもあるそうだ。

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なぜ、この業者なのか、理由を丁寧に説明した提案表。比較検討に必要な情報がギュッとつまっている。

「初めて見積りをとる時、ユーザーの心の中には何かしらの悩みがある。そのモヤモヤした「悩みのタネ」を言語化したり、何から手をつけたらいいか分からない状況をサポートしたい。そこに、間にたつ僕らの存在価値があるはず。人を介したサービスにしているのはそのため」。

コンシェルジュによる、柔軟できめ細やかな対応が、質の高いマッチングを生み出しているのだ。

発注者、受注者、双方がハッピーになれるマッチングを目指す

「アイミツ」は、発注者側は無料で利用可能だ。一方、見積りを出す業者の方は、掲載は無料だが、リード当たりの紹介料と、商談が成立した場合の成約料を払う。

 だが、マッチングに当たってはあくまで中立の姿勢を貫いており、有料で利用している業者だけを紹介するわけではないという。あくまでユーザーの要望に基づいて、客観的な基準で選定している。

「日頃から業界の情報や相場に加え、有料会員以外の企業の情報も研究している。ユーザーの要望に適切だと思えば、契約していない企業も紹介する。そうすることで中立性が担保され、ユーザーからの信頼も増すはず」と渡氏。

 発注者が見積り時に求めるのは、価格だけではない。最終的に達成したいのは、発注業務を成功させること。いい業者に出会い、きちんと依頼した通りの、できれば期待以上の仕事をしてもらえることが重要だ。

「僕らが本質的に向き合うべき課題は、紹介した後のお客様の成功であり、継続的にサービスを利用するファンになっていただくこと。コンシェルジュにもそうした意識を浸透させている」

発注者、受注者双方にとってのベストマッチを本気で考えた結果、コンシェルジュとは別に、受注者側をケアする専門チームも組んでいるという。彼らは、成約後の満足度を高めるため、受注企業の業務改善やサービス向上に力を貸す。

本当は良い実績を持っているのに、営業力が足りずに失注している会社もあるのだという。そこで、専門チームが商談に同席して発注側の本音を探り出し、フィードバックすることもあれば、営業資料が整っていない会社に対してポートフォリオ作成を手伝うこともあるそうだ。どこを伸ばしていくべきか、何を改善したらいいか、受注企業のコンサルティングをすることで、マッチングの質を上げるアプローチにも取り組んでいる。

遠回りには見えても、価格競争に陥らない適正な受発注を実現し、発注者の満足度を上げることを目指しているのだ。

「アイミツする」が日常会話で使われる日に向かって

「アイミツ」が目指しているのは、受発注を変革するインフラをつくること。一括見積りサイトではなく、インフラをつくりたいのだという。これは、どういうことだろうか。

「イメージとしてはGoogleやAmazon。発注で困っている人が最初に思い浮かべるのが「アイミツ」になる未来を描いている。僕らがよく言っているのは、「検索する」がいつしか「ググる」になったように、見積りをとることが「アイミツする」になること。何か、発注するという時にはいつでも思い出してもらえる存在になりたい」

この目標を実現するためには、リピートされるサービスになることが重要と考えているという。現在は、一度発注したユーザーが業務を終えると、そこでサービスの利用も終わりになってしまうケースが多い。ホームページ制作で「アイミツ」を頼んだ人が、他のカテゴリでも「アイミツ」が使えるとは認識していないのだ。今後、総合サイトであることを周知していく取り組みも検討するという。

「とはいえ、今、リピートにフォーカスを当てすぎるのは拙速。当面、向き合っていかなければならないのは初回のマッチングとサービス体験の磨き込み」と渡氏。

「4年間ずっと、マッチングのクオリティを高める仕組みについて試行錯誤を続けてきた。その結果、誰が意思決定権を持つかによってマッチングのクオリティが大きく異なることが分かった。この夏、マッチングの精度を高めるために、大きな方向転換を図る。今、考え得るもっとも良いマッチング方法だと思う」

詳細は明かせないというが、「アイミツ」の歴史が大きく変わる節目となりそうだ。今後の展開に注目していきたい。

次回、後編では「アイミツ」をつくるチーム、株式会社ユニラボについてお話を伺う。

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