安全靴の劣化の見極め方!適切なタイミングで交換しないと危険

安全靴が劣化した画像

工事現場・建築現場・工場などで足を守るために着用する安全靴。

JIS規格やJSAA規格の安全靴は高い安全性能で、作業者の足を守ってくれます。

jis規格の安全靴を現場で着用しなくてはいけない理由は?

ただし、安全靴が劣化してしまうと安全靴の安全性が損なわれてしまうので危険なこともあります。

安全くん
なんとなく劣化したら交換している安全靴ですが、どんな時に安全靴を交換したら良いのかは現場では教えてくれることは少ないですね。

厳しい現場だと安全靴について指摘されることがありますが、その場で言われても何足も持っていないので困るもの。今回は、安全靴はどんな時に交換すれば良いのかの目安を紹介していきますのでご自身の安全靴の買い替えタイミングを知りたい方は読んでください。

安全靴はどんなときに買い替えすればいいの?

安全靴 交換

現場で働いている人は、安全靴は不可欠なので同じものをずっと履いている人も少なくありません。

目に見えて損傷している場合は、現場監督さんや上長さんに安全靴を交換するように指摘されることもありますが、最近の安全靴ってメーカー努力が凄まじいのでなかなか壊れないですよね。なので、ちょっとくらいの劣化なら履き続けてしまうこともあります。

劣化や損傷がないならずっと履き続けることは、エコだしコスパがいいですが安全靴は劣化したまま履いていると現場で怪我をしやすく危険です。

どんな時に、新調するべきなのかを紹介しますので安全靴の安全性を守るためにも参考にしてみてください。

甲革が破れてしまったとき

ボロボロの靴

甲革(こうかわ)とは、靴の甲部の表革として使用される革のこと。

靴の表面部分やかかと部分は、安全靴の特性から丈夫にできているのでなかなか破けることはありません。でも、何度も同じ場所を擦ったりぶつけたりすると損傷して破けてしまうこともあります。水に濡れやすい現場だと劣化は激しくなります。

特に破損しやすい部分は、

  • 指先(先芯)部分
  • 指の付け根
  • かかと部分
  • 甲革と靴底部の接合部分

先芯部分は、破けて先芯が露出してしまうとズレてしまう恐れがあるのですぐ交換しましょう。指の付け根部分と、かかと部分については脱ぎ履きを繰り返していると劣化して破けやすくなります。

甲革と靴底部の接合部分は、体重などのの負荷がかかると破けやすくなりそのまま放置すると歩行時足が前後に動き易くなり、靴ずれや疲労につながります。

甲革が頑丈に作られている安全靴の特性上、破けているということは交換のサインでもあります。

靴底の剥がれがあるもの

ビジネスシューズやヒールなどで、靴底が剥がれてしまった経験はありませんか?

同じような現象が、安全靴でも起こることはあります。

そもそも、JIS規格・JSAA規格ともに安全靴は「耐剥離性」の試験を実施して販売しているので、一般的な靴に比べると相当な負荷がかからない限り靴底が剥がれることはありません。

それでも、剥がれてしまうということは

  • 取り扱いが悪かった場合
  • 劣化していた

ということが考えられます。

歩行にも関係する重大な問題なので、接着剤などで補強するのではなく新しい安全靴に新調しましょう。私は水に濡れて剥がれてしまったことがあります。

安全靴の靴底がすり減ってしまったもの

靴底のすり減りは安全性に直結するため、注意深くチェックする必要があります。

靴底は、摩耗や破損が進むと滑りやすくなり転倒事故のリスクが高まります。そのため、定期的な視覚的な検査が必要です。具体的には、靴底の溝の深さを確認し溝がほとんどなくなったり、平らになったりしている場合は、新しい安全靴への交換が必要です。

すり減りだけではなく靴底の硬さもチェックしてみてください。長期間使用すると靴底のゴムが硬化し、グリップ力が低下します。すり減っていなくても滑りやすさに影響するため、靴底が硬くなったら交換のサインと考えましょう。

安全くん
安全靴によってはソール部分にスリップサインを搭載しているものもありますので、安全靴の靴底はまめにチェックしましょう。

交換のタイミングは、使用環境や頻度にも左右されますが、一般的には、靴底の摩耗や損傷が顕著になったら、早めに交換することが推奨されます。

靴底が割れたもの

安全靴 破損

安全靴に限らずソール部分が割れたり・摩耗してしまい凹凸がないと危険なので新調した方が良いです。

JIS規格の安全靴の付加的性能として、耐滑性・耐踏抜性がある安全靴がありますので、ソールをそのままの状態で使うと性能が発揮できず安全靴を履いている意味がなくなってしまいます。

革靴であれば、ソールの交換などはできますが安全靴に関してはソール部分に特殊な加工をしていることがあるので気軽に靴屋さんで靴底修理をすることができません。

発泡ポリウレタン底は加水分解に注意!

ポリウレタン底の製品は、軽量で耐磨耗性に優れておりますが、基本的には製造後長期間(通常4年以上)経過すると、使用頻度にかかわらず新品の状態でも経年劣化(加水分解)を生じ、破損する場合がございます。

出典:安全靴の基礎知識 | 【ミドリ安全】公式通販

臭いがあまりにもひどいとき

安全靴はうかつに水洗いできません。

でも、現場で働いている人は毎日履くのでどしても菌が繁殖して臭くなります。

匂い対策としては、

  • 消臭スプレーを使う
  • インソールだけ入れ替えて使う
  • 3足くらいを履き回す
  • 1度履いたら乾燥させる

方法がありますけど…、数年毎日履いていると雑菌が蓄積してしまうので臭いニオイはどうしても強くなってしまいます。

安全靴の匂い対策!長持ちさせるためにするべきこと
安全靴専用の靴下はおすすめ!安全靴は靴下を変えるだけで作業効率アップするし足の臭いも残りにくい

臭い対策をしても改善しないなら買い替えどきかもしれません。

安全靴は劣化するからこそエコを考えよう

紹介したように、安全靴は劣化します。

工事現場・建設現場で毎日のように着用するものなのでソールはすり減るし、甲革(こうかわ)が破けてしまうことも普通に起こります。

なので、購入するときは環境にやさしい商品がおすすめです。

エコマークを取得している安全靴などを利用すると、捨てるときに罪悪感を感じにくいので環境が気になる方は環境に優しい安全靴を選びましょう。

ミドリ安全のエコスペック安全作業靴
ミドリ安全 エコ

100%リサイクル繊維を使用した人工皮革なので甲被はもちろん、すべての部品に焼却しても安心な材料を使用しています。梱包材などにも環境配慮型の素材を使用しているので環境に優しい安全靴です。もちろんJIS規格なので、ほとんどの現場で活躍します。

ミドリ安全の公式ページ

安全靴を定期的に点検して安全に作業しよう

新しい安全靴

現場で安全を守るために、不可欠な安全靴。

でも、その安全靴の安全性を点検している人は少ないと思います。

「とりあえず安全靴を履いていれば良い」と考えるだけではなく、安全靴の安全性をチェックしてみてください。

使い方にもよりますが、ずっと同じ安全靴を履いていると1年〜2年で寿命がくると思います。

チェックポイントは、

  • 甲革に損傷はないか?
  • ソール部分は剥がれかけていないか?
  • ソール部分はひび割れはないか?
  • 靴底のすり減りはどのくらいか?
  • 臭いは大丈夫か?

上記を確認すれば、交換するタイミングを判断できるはずです。

安全に作業するためにも、安全靴の交換・買い替えのタイミングを見極めましょう。

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