暑い時期でも、空調服を着ることで快適に作業することができます。とは言え、外気温が非常に高くなりすぎると、空調服だけでは適切な効果が得にくくなってしまうことも事実。
そこでこの記事では、空調服と一緒に活用したい保冷剤についてご紹介します。
もくじ
保冷剤を空調服と一緒に使いたい理由は
空調服は、服の外側にある空気をファンで取り込んで、服の内部に循環させる仕組みになっています。
この特性上、外気温が極端に高い場合は、服の中に熱風が吹き込んでくることになり、体温を下げ切ることができなくなってしまうのです。
体温が下がらなければ大量の発汗から熱中症を発症するリスクも高まってしまいます。
そこでおすすめしたいのが、空調服と保冷剤を併用する方法です。
空調服を着ていても、「涼しくないな」と思う方は是非参考にしてください。
保冷剤はインナーに装着がおすすめ
保冷剤をセットする場所は、主に2パターンあります。
空調服自体に保冷剤を入れる専用のポケットが付いている場合は、空調服側にセットすることができます。
そうでない場合は、保冷剤ホルダーのあるベストを着用して、その上から空調服を着るのがおすすめです。
もし、これから一式を揃えようと考えているのであれば、できれば保冷剤ホルダーのあるベストを購入することをおすすめします。
なぜなら、すべての空調服に保冷剤用のポケットが付いているわけではありませんので、好みの空調服を選びにくくなってしまうという問題があるからです。
また、保冷剤は0度前後ですので、直接肌に触れないようにインナーの厚さも調節しなくてはいけません。
そのため、空調服側に保冷剤をセットしても、やや厚めのインナーで体を保護する必要があります。
保冷剤のポケットがあるインナーは直接体に接しないように工夫されているので安心です。
インナー・保冷剤の選び方とは
では、どのようにインナーと保冷剤を選んでいけば良いのでしょうか。
インナーは保冷剤を格納できるポケットの位置と個数をチェック
「保冷剤が効果的に機能する位置にセットできるか」というのは、非常に大きな問題です。
人体の中でも特に冷やす効果が高いのは、首回り・脇の下・鼠径部(太ももの付け根)の3ヶ所です。
空調服の内側に着るものということで考えると、首回り、もしくは脇の下をしっかりと冷やせる位置にポケットがあるものが、より効果的であると言えます。
加えて、効果の薄い位置にある保冷剤の数は少なめであるほうが望ましいでしょう。保冷剤の数を減らすことで、「着やすい」、「動きやすい」と言ったメリットが出てくるためです。
保冷剤はポケットサイズに合ったものを
保冷剤はポケットサイズに合ったものを選ぶことが重要です。
長時間使えるタイプの保冷剤は、保冷剤自体のサイズが大きいケースがよくあり、インナーのポケットに収まらない可能性があります。
また、小さすぎるものだと、充分な冷却効果を発揮することはできません。
保冷剤を活用できるインナーアイテム・保冷剤9選
おすすめのインナーアイテムや保冷剤を9種類みていきましょう。
インナー
インナーは、ポケットの数や位置を重視し、次いで素材選びが大切になります。また、総重量も考慮したいポイントです。
ここでは、8つのおすすめインナーをご紹介します。
【ミドリ安全】アイスハーネス
“アイスハーネス”は、保冷剤がセットできるベスト型のアイテムです。保冷剤をセットできる場所は、両脇の下と背中の計3ヶ所です。
肩にある面ファスナーで保冷材の位置を調節して、脇の下の最適な場所を冷やすことができます。
また、Rバンテージ構造によって体にフィットし、保冷剤の重みを感じにくくなる他、保冷剤によって体を快適に冷やしやすくします。
付属の保冷剤3個で、4~6時間程度の冷却効果が期待できます。
【ミドリ安全】メッシュベスト保冷剤付き
こちらも両脇下と背中に保冷剤をセットできるタイプの保冷ベストです。
フリーサイズとなっていますが、胸回りを支えるベルトの長さを調整することができるため、高いフィット感が得られます。
保冷剤用のポケットの裏地には立体メッシュ構造を採用しているため、肌を部分的に冷やしすぎることなく、長時間の冷却効果が期待できます。
ジャストサイズの保冷剤が付属しているため使いやすいです。
【ミドリ安全】クールベスト
全面がナイロンメッシュで出来ているベストタイプのインナーです。
胴周りを面ファスナーテープでしっかりと固定するため、動いてもズレにくく、保冷剤の位置が大きく変わらないという特徴があります。
付属している保冷剤は1~3時間程度の効果があり、両脇下、背中を優しく冷却してくれます。
布面積自体が大きめで、かつ持続時間も他のアイテムに比べると短めなので、「冷却剤による保冷効果はそこまで強力じゃなくても良い」という方におすすめです。
【ミドリ安全】クールホルダー1dayセット
『ミドリ安全』の“クールホルダー1dayセット”は、両脇の下と背中を冷却できるインナーです。専用の保冷剤が付いており、40度の環境下で4時間の冷却効果が得られます。
また、予備の保冷剤も付属しているため、4時間の作業後に予備の保冷剤をセットすることで、最長8時間の連続使用も可能となっています。
体との接触を最小化することによって、より高い冷却効果と装着によるストレス感を減少させている点もポイントです。
【プロユニ】アイスメッシュベスト
両脇に2個、背中に2個の計4個の保冷剤で、しっかりと冷却してくれるベスト型のインナーです。
保冷剤4つが付属しており、冷凍して準備しておくだけですぐに使うことができます。
『サンエス社』の“空調風神服”とのセット活用がおすすめされていますが、ほかの空調服でもほぼ同様の冷却効果が期待できます。
前面にマジックテープがあることで、しっかりと胴を固定することができるのも特徴です。
【PAX-ASIAN】ひんやりMAX
背中に2個、胴回りに2個の保冷剤を入れられるメッシュベストです。
かなり網目の大きなメッシュ構造になっているため、着用によって暑さを感じることはほぼありません。
保冷剤用ポケットの位置が胴の前側にあるため、通気口が前面にあるようなタイプの空調服との相性が良いと言えます。
【AITOZ】長時間タイプ アイスベスト
背中に2ヶ所、脇の下に2ヶ所の保冷剤用ポケットがあるアイスベストです。
体にぴったりフィットするパワーメッシュ構造で、体表近くの太い静脈をしっかり冷却することができます。
冷却効果が約4時間持続するアイスパックが4個付属しています。
【MAKITA】保冷剤ベスト
前面に2個、背面に2個の保冷剤用ポケットのついたベストです。
編みが大きいメッシュ構造のため、着用による圧迫感や暑さを感じにくくなっています。
保冷剤
保冷材は、食品用保冷剤でも代用可能です。
しかし、人体用に作られていないので冷たすぎたり持ち時間が短かったりといった不具合は出てきます。
使い勝手の良さを考えると、専用の保冷剤を買うのが理想です。
【ミドリ安全】交換用アイスパック
15cm×14cmのアイスパックが3個セットになっているアイテムです。保冷持続時間は4~6時間と長めなので、長時間作業する際の予備パックとしても活用できます。
保冷剤のサイズ違いには気を付けて!
ベストにあるポケットのサイズは、アイテムによって異なります。また保冷剤も画一的なサイズではありません。
初めからベストと保冷剤がセットになっているものであれば気にする必要はありません。
アイスパック別売りとなっているベストを購入する際は、少し面倒ですが一度ベストが届いてから採寸し、ちょうど良い大きさのアイスパックを選ぶことをおすすめします。
ベスト型の空調服も熱中症対策に有効です。