工事担任者の「DD3種」という試験の区分は、いまはありません。
2021年4月1日の制度改正で、資格者証の名前が変わったからです。DD第3種にあたる区分は、いまは「第二級デジタル通信」という名前になっています。
すでにDD3種の資格者証を持っている人は、そのまま使えます。工事担任者は更新の義務がない資格だと、日本データ通信協会が説明しています。

これから受ける人には、大きく変わった点が3つあります。試験の方式・受けられる時期・試験手数料です。
試験は会場のパソコンで受けるCBT方式になり、いまは1年じゅう受けられます。試験手数料は9,800円です。
- DD3種がなくなった理由と、いまの正式名称
- 第二級デジタル通信(旧DD3種)でできる工事の範囲
- 昔取ったDD3種の資格者証が、これからも使えるのか
- 合格点・試験時間・受験資格から見た難易度
- 1年じゅう受けられるCBT方式の、申し込みから資格者証までの流れ
- 勉強のしかたと、受ける科目を減らせる科目免除の条件
DD3種はなくなった?工事担任者の正式名称が変わりました
工事担任者の資格制度は、2021年4月1日に改正されました。試験を行う日本データ通信協会も、この日の改正を案内しています。
改正の前は、AI種とDD種にそれぞれ第1種から第3種まであり、総合種と合わせて7種類でした。
いまは第一級と第二級の2段階になり、全部で5種類です。第2種にあたる区分は、AI種もDD種もなくなりました。

デジタル系だけを見ると、上の図のような変わり方です。DD第3種にあたる区分が、第二級デジタル通信です。
- 第一級アナログ通信(旧 AI第1種)
- 第二級アナログ通信(旧 AI第3種)
- 第一級デジタル通信(旧 DD第1種)
- 第二級デジタル通信(旧 DD第3種)
- 総合通信(旧 AI・DD総合種)
この5種類は、工事担任者規則という国のきまりに書かれています。e-Gov法令検索でも同じ5つを確かめられます。
日本データ通信協会の交付申請の案内にも、「第一級デジタル通信又はDD第一種」のように、新旧の名前が並べて書かれています。

第二級デジタル通信(旧DD3種)でできる工事の範囲
第二級デジタル通信でできるのは、家庭や事務所のインターネット回線をつなぐ工事です。
- 光回線の終端装置(ONU)を取り付けて、回線につなぐ
- ルーターやモデムをつないで、インターネットを使えるようにする
- IP電話機やパソコンを、屋内の配線でつなぐ
速さの上限は、1秒あたり1ギガビットまでです。それより速い回線や、ISDN(電話線を使った古いデジタル回線)の工事は範囲の外です。
日本データ通信協会は、工事の範囲を次のように示しています。
デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒1ギガビット以下であって、主としてインターネットに接続するための回線に係るものに限る。)。
工事担任者は、この工事を自分で行うか、その場で監督する役割です。資格を持つ人が行うか監督することは、電気通信事業法で決められています。
試験そのものも、電気通信事業法第73条にもとづく国家試験です。会社が独自に出している資格ではありません。
電気に関係する資格にどんな種類があるかは、こちらの記事を参考にしてください。
昔取ったDD3種の資格者証はこれからも使える?
いま持っているDD3種の資格者証は使えます。名前が変わったからといって、取り直す必要はありません。
工事担任者には、免許のような更新の手続きがないからです。日本データ通信協会のよくある質問に、そう書かれています。
これは、工事担任者資格が更新義務等のない資格であることに鑑み、工事担任者は常に新しい知識や技術の習得と維持向上を図っていく必要があるため、新しい知識や技術についての向上義務として新たに追加されたものです。
つまり更新の期限で資格が消えることはありません。そのかわり、新しい機器や規則は自分で学び続けるように求められています。
DD3種(第二級デジタル通信)の難易度は?合格点と受験資格
受けるための条件はありません。日本データ通信協会は、受験資格について次のように説明しています。
受験資格は特にありません。学歴・年齢・性別・経験年数等に関係なく、どなたでも受験することができます。
学歴も、実務の経験も、年齢も問われません。試験は3つの科目に分かれています。
- 電気通信技術の基礎 … 電気回路や伝送技術の初歩
- 端末設備の接続のための技術及び理論 … ルーターやONUなどの技術
- 端末設備の接続に関する法規 … 電気通信事業法などの、おおまかな内容
合格に必要な点数は、日本データ通信協会がはっきり示しています。
各科目の満点は100点で、合格点は60点以上です。
1科目の試験時間は40分です。答え方は、いくつかの選択肢から1つを選ぶ形になります。
- 1科目ずつ合格を積み上げられる(合格した科目は3年間有効)
- 実務経験や学校、ほかの資格で科目が免除になることがある
- 1年じゅう受けられるので、落ちても日をあけて受け直せる
合格率は、年度と種別によって上下します。最新の数字は、日本データ通信協会の統計情報のページで公表されています。

第二級デジタル通信の試験は1年じゅう受けられる(CBT方式)
第二級デジタル通信の試験は、会場のパソコンで受けます。画面に出た問題を読み、マウスとキーボードで答える方式です。
試験日が年に2回しかなかったころとは、受け方が大きく変わりました。
年間を通じて受験者の都合に合わせて受験でき、試験会場(テストセンター)も全国に約300会場あり、受験しやすくなります。
申し込みから資格者証をもらうまでは、次の流れです。

- 試験手数料は9,800円(1つの種別あたり・非課税)
- 実施は1年じゅう(年末年始を除く)。会場は全国47都道府県に約300
- 申し込みは日本データ通信協会のサイトから。証明写真の電子データが必要
- 会場と日時は約3か月先まで予約でき、試験日の3日前まで変えられる
- 結果はその場ではわからず、試験を受けた月の翌月10日にマイページで確認する
- 合格したら、合格の日から3か月以内に総合通信局へ資格者証を申請する
会場で紙の問題を解く定期試験(5月と11月)は、第一級と総合通信のためのものです。申し込んだあとで、CBT方式から定期試験に切りかえることはできません。
近くの会場があるかどうかは、日本データ通信協会の試験会場のページで調べられます。
DD3種(第二級デジタル通信)の勉強方法と科目合格の使い方
勉強のやり方は、過去の問題をくり返すのが基本です。法規と技術は、条文や用語を覚えるところから点が伸びます。
基礎の科目には計算問題が出ます。計算が苦手なら、ここに時間を多めに使う組み立てになります。
ひとつ知っておきたい点があります。CBT方式の試験は、問題と正答が公表されません。
公式サイトで見られる過去問は、定期試験(第一級と総合通信)のものだけです。第二級を受ける人は、市販の問題集が中心になります。
合格に必要な勉強時間の目安は、日本データ通信協会が示していません。そのかわり、時間が取りにくい人に向いたしくみがあります。
科目合格は3年間有効なので、1科目ずつ受けて積み上げられます。たとえば法規だけを先に受け、合格したら次は技術に絞る進め方ができます。
1科目40分なので、休みの日に1科目だけ受けに行くこともできます。3科目を1日でまとめて受ける必要はありません。
自分に必要な期間は、公式の「試験科目と出題範囲」を先に見ると見当がつきます。知らない用語が多いほど、時間がかかると考えてください。

表紙が「第二級デジタル通信」になっている本を選びます
この本は毎年のように新しい版が出ます。特定の1冊ではなく、検索結果から発行年のいちばん新しいものを選んでください。
第二級の過去問は公表されていないので、解説の多い問題集のほうが進めやすくなります。
働きながら資格試験の勉強時間を作る方法は、こちらの記事を参考にしてください。
科目免除を使えば第二級デジタル通信で受ける科目を減らせる
条件に当てはまると、3科目のうち一部を受けなくてすみます。免除は自動ではなく、申し込みのときに自分で申請します。
- 科目合格 … 前に合格した科目は、その試験の翌月から3年間有効
- 実務経歴 … 経歴証明書を出すと「基礎」「技術」が免除になることがある
- 認定学校 … 総務大臣が決めた授業を受けた学校の修了証明書で「基礎」が免除
- ほかの資格 … 電気通信工事施工管理技士の検定に合格した人なども対象
認定学校にあたるかどうかは、日本データ通信協会の「認定学校検索」で調べられます。卒業した工業高校や専門学校が入っていることもあります。

申請の期限を過ぎると、条件を満たしていても免除になりません。証明書が要る免除は、早めに用意してください。
同じように働きながら取る人が多い第2種電気工事士の勉強法は、こちらの記事を参考にしてください。
第二級デジタル通信を取るメリットと、上の資格へのステップ
第二級デジタル通信を持っていると、範囲の中の工事を自分で行えます。現場でほかの人の工事を監督することもできます。
資格を持つ人に手当を出す会社もあります。金額は会社ごとに決まるので、受ける前に勤め先の制度を確かめてください。
上の区分に進むと、できる工事の範囲が広がります。建設業法の面でも、上の区分だけに認められている扱いがあります。
建設業法には、現場に置く「主任技術者」という役目があります。工事担任者は、電気通信工事業でこの主任技術者として認められる資格に加わりました。
総務省の案内によると、2021年12月27日から施行されています。ただし、認められるのは上の区分だけです。
日本データ通信協会は、適用の要件の1つ目を次のように示しています。
①「総合通信」又は「第一級アナログ通信及び第一級デジタル通信」の 資格者証保有者 であること。
残りの要件は、2021年4月1日以降に合格した資格であることと、交付から3年以上の実務経験です。第二級デジタル通信だけでは、建設業法の主任技術者にはなれません。
会社として電気通信工事を請けるときの体制は、建設業法と電気通信事業法の両方にかかわります。必要な人数や配置は、国土交通省と総務省の案内で確かめてください。
第二級デジタル通信は、その手前の入口にあたります。まず第二級で基礎を作り、第一級デジタル通信へ進む道が考えられます。
同じように現場で評価されやすい消防設備士 乙4の難易度と勉強法は、こちらの記事を参考にしてください。
現場の資格のおすすめと取る順番はこちらの記事を参考にしてください。
電気通信工事の現場で指定される安全靴の規格も確かめよう
端末設備をつなぐ工事では、電子機器やサーバーを置く部屋に入ることがあります。こうした場所では、静電気を逃がす静電靴を指定されることがあります。
作業靴の規格には、つま先を守る安全靴のJIS T8101と、静電靴のJIS T8103があります。このほかに、JSAAが認定したプロスニーカー(作業用のスニーカー)もあります。
ミドリ安全.comの安全靴は、この規格で絞り込んで探せます。自分の現場でどれを指定されているかを、先に確かめてください。

ミドリ安全.comの販売価格は4,840円(税込・税別4,400円)です
- 静電靴のJIS規格(T8103)に合った靴として売られています
- 作業区分はSです。ミドリ安全.comでは、Sを普通作業用、Hを重作業用として分けています
- つま先には樹脂の先芯(足を守るかたい芯)が入っています
- サイズは23.5〜28.0cm、足幅はEEE(3E・幅が広め)です
- 靴底のすり減りがわかるスリップサインが付いています
重作業用(H種)を指定される現場では、この靴は使えません。現場の指定に合わせてください。
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足の幅が気になる人は、作業服店やホームセンターで一度合わせてみてください。同じサイズ表示でも、メーカーによって履き心地が変わります。
静電靴のしくみと選び方は、こちらの記事を参考にしてください。
安全靴を選ぶときの全体の比べ方は、こちらの記事を参考にしてください。
DD3種(第二級デジタル通信)でよくある質問
検索でよく見かける疑問に、公式の情報をもとに答えます。
DD3種の正式名称は?
改正の前の正式名称は「工事担任者DD第3種」でした。2021年4月1日からは「第二級デジタル通信」が正式な名前です。
「デジタル3種」や「DD三種」も同じ資格?
「DD三種」「DD第三種」は、DD第3種と同じものを指す書き方のちがいです。いまは、どれも第二級デジタル通信にあたります。
なお「デジタル3種」という区分は、いまの制度にはありません。デジタル系は第一級と第二級の2つだけです。
工事担任者の難易度の順番は?
公式に難易度の順位が示されているわけではありません。ただし、できる工事の範囲の広さから見当がつきます。
範囲がいちばん広いのは総合通信で、いちばんせまいのが第二級です。範囲のせまい第二級から始める人が受けやすいしくみになっています。
試験のほかに、お金はいくらかかる?
試験手数料は9,800円です。このほかに、合格したあとの資格者証の交付申請と、テキスト代がかかります。
交付申請の書類と費用は、試験結果通知と総合通信局の案内に書かれています。申請は合格の日から3か月以内に行ってください。
試験に落ちたら、すぐ受け直せる?
第二級デジタル通信は1年じゅう実施されているので、あらためて申し込めば受け直せます。そのたびに試験手数料9,800円がかかります。
まとめ:DD3種は第二級デジタル通信に変わりました
DD3種という区分がなくなったと聞くと、資格そのものが消えたように感じます。実際には名前が変わっただけで、仕事も資格者証もそのまま残っています。
いま資格者証を持っている人は、そのまま使ってかまいません。これから受ける人は、次の順番で動くと迷いません。
- 受ける種別が「第二級デジタル通信」で合っているかを確かめる
- 科目合格・実務経歴・認定学校・ほかの資格で、免除にならないかを調べる
- 表紙が「第二級デジタル通信」のテキストと問題集をそろえる
- 日本データ通信協会のサイトでマイページを作り、証明写真を用意する
- 近くの会場を調べ、9,800円を払って日時を予約する
- 合格したら、3か月以内に総合通信局へ資格者証を申請する
数字や制度は、下の公式ページで確かめたものです。申し込みの前には、最新の案内をもう一度見てください。
- 日本データ通信協会 電気通信の工事担任者とは?(2026-09-18に確認)
- 日本データ通信協会 CBT方式による試験(2026-09-18に確認)
- 日本データ通信協会 資格制度改正のご案内(2026-09-18に確認)
- 日本データ通信協会 受験案内(受験の手引き)(2026-09-18に確認)
- 日本データ通信協会 合格基準及び試験問題・正答の公表(2026-09-18に確認)
- 日本データ通信協会 試験科目の試験免除(2026-09-18に確認)
- 日本データ通信協会 工事担任者資格者証の交付申請(2026-09-18に確認)
- 日本データ通信協会 試験会場(2026-09-18に確認)
- 日本データ通信協会 よくあるご質問(2026-09-18に確認)
- 日本データ通信協会 工事担任者資格が建設業法上の主任技術者の認定に追加されました(2026-09-18に確認)
- 日本データ通信協会 統計情報(2026-09-18に確認)
- e-Gov法令検索 工事担任者規則(2026-09-18に確認)
- 総務省 九州総合通信局 資格者証交付申請のご案内、制度・試験等のご案内(2026-09-18に確認)
- ミドリ安全.com 安全靴 G3590 静電(ひもタイプ)ブラック(2026-09-18に確認)
- 情報は確認した日のものです。最新の情報は各公式サイトでご確認ください






















