作業着はさまざまな汚れが付きやすく、しかもそれらにはガンコなほど染みつきやすいものが多くあります。毎日のように着る服でもありますから、できるだけ見た目も清潔にしたいものです。そこでこの記事では、汚れ別におすすめの洗い方と、効果の高い洗剤をご紹介していきます。
もくじ
作業着につきやすい汚れは
作業着につきやすい汚れには、主に3パターンがあります。
- 油汚れ
- 泥汚れ
- 皮脂汚れ
それぞれのケースに合わせて、どのように落としていくかをご紹介します。
油汚れ
車のエンジンオイルなどに代表されるは、水との相性が悪く、普通の洗剤で洗っただけでは落とすことができません。
こうしたガンコな油汚れを落とすためには、「まずお湯で油を浮かせて洗い落とす」というワンステップが重要になります。
約60度のお湯をバケツに用意してそこに作業着用洗剤を入れ、油汚れの付いた服を沈めて2時間ほど浸けおきします。
これで大抵の油汚れを処理することができます。
あとはバケツから取り出して、軽くすすぎ、洗濯機で通常通り洗濯します。
泥汚れ
泥汚れは、繊維と繊維の隙間に入り込んだ泥が固まることで汚く見えています。
そこで、この泥を水で洗い流すことができれば、キレイにすることができます。
まずは、作業着に付いた泥を乾かして、軽く叩いただけで落とせるような大きな土の塊は取り除いてしまいます。
次に、
- 固形石鹸を直接こすりつけて固まった泥を分解する
- 液体洗剤の入ったバケツなどに浸けおきする
などの方法で、細かい繊維の奥に入り込んでいる泥を浮かせて取り除きます。
最後に、軽くすすいでから洗濯機で洗うことで、泥は落としやすくなります。
浸けおきをする場合は、約40度のお湯で行うといいでしょう。
汗染み
「少し汗をかいた」程度の汚れであれば、一般的な洗濯で十分汚れを取り除くことはできます。
しかし、汗を大量にかいた場合や、汗をかいた後に長時間洗わず放置してしまった場合などでは、汚れがガンコなものに変化してしまいます。
そのため、汗染みができる前に日々洗濯を行うというのが、理想の方法ではあります。
しかし、実際には毎日洗濯するというのも難しいケースは少なくありません。
汗や皮脂がこびりついた汚れには、約40度のお湯に塩素系、もしくは酸素系の漂白剤を溶かした洗濯液を用意し、そこに作業着を浸け込みます。
2時間ほど浸け込んだら取り出して軽くすすぎ、その後洗濯機で洗えば、黄ばんだ汚れも落ちやすくなります。
なお、こうした洗剤は使う上で注意したい点がいくつかあります。
まず、塩素系洗剤と酸素系洗剤を混ぜて使わないことです。これらを混ぜると人体に有毒なガスが発生し、大変危険です。
塩素系洗剤、酸素系洗剤のいずれも、肌に強いダメージを与える場合がありますので、使用する際はゴム手袋などの着用をおすすめします。
そして、塩素系洗剤は色柄のある服には使わないということです。色柄が一緒に漂白されてしまい、全体が白くなったり、斑点状に色が抜けて汚い見た目になったりしてしまいます。
いずれの洗剤も効果は高いので、使用方法を間違えずに上手に利用してください。
汚れ別|作業着用洗剤おすすめ7選
それでは、実際に汚れに合わせたおすすめの作業用洗剤を7種類ご紹介します。
油汚れ
まずは、機械油などの汚れによく効く洗剤です。
【LEC】セスキの激落ちくん 粉末タイプ1kg
セスキ炭酸ソーダというアルカリ性の薬品で、粉末状になっているアイテムです。「セスキの激落ちくん」10g程度を、水500mlに溶いて使用します。
油汚れがよく発生してしまう作業場であれば、1kgの大容量パックを買っておけば約100回洗濯できるので安心です。
セスキ炭酸ソーダを水に溶いた液体はアルカリ性が強いため、肌が弱い場合はゴム手袋などの着用をおすすめします。
【ワーカーズ】作業着専用洗い 液体洗剤本体800g
作業着を洗うことに特化して作られた、強力な液体洗剤です。
汚れた作業着をそのまま洗濯機に入れ、ワーカーズの作業着専用洗いを規定量投入して洗濯するだけで、かなり汚れが落ちます。
作業着以外の服も洗えるようですが、作業着とそれ以外の服は、念のため分けて洗濯することをおすすめします。
また、「セスキの激落ちくん」などを利用して事前に油汚れをある程度除去しておくことで、より高い洗浄効果が期待できます。
泥汚れ
続いて、土ぼこりやしつこい泥汚れをよく落とせる洗剤をご紹介します。
【グリーンテクノ21】泥汚れ専用洗剤 ガイアランドリー プレイボール2kg
「部活のユニフォームに染みついてしまった泥汚れを落とす」というコンセプトの泥汚れ用洗剤です。
もちろん、作業着の泥汚れにも効果があります。
主成分の過炭酸ナトリウムが、浸けおきした際に泡立つことで、繊維の奥にまで入り込んだ泥汚れを落としてくれます。
また、除菌・消臭効果もあるため、汗ばみや生乾きのイヤなニオイも消すことができます。
【OXICLEAN】オキシクリーン 1500g
強力な酸素系洗剤として有名なオキシクリーンですが、作業着の泥汚れにも大いに効果を発揮します。
40度ほどのお湯をバケツに汲み、オキシクリーンを付属のスプーンで0.5~1杯程度入れて、その中に作業着を浸します。
2時間ほどの浸け置きで効果が得られます。
また、オキシクリーンは一般的な酸素系漂白剤としても使用できますので、色柄ものに少しだけ付いてしまった食べもののハネや飲みこぼしのシミなどにも効果があります。
汗染み
汗染みや黄ばみを集中的に対処するための洗剤は、1種類ご紹介します。
【アイメディア】クリーニング屋さんの汗ジミ黄ばみ取り洗剤
汗染みになっている部分に、ダイレクトに塗り付けて使う液体洗剤です。
スティックタイプで塗りやすく、また粉末を水に溶くような手間も不要のため、便利に使うことができます。
ワキやエリの黄ばみに対して、スティックのりを塗るような感覚で使用し、20~30分程度洗剤を染み込ませます。
その後、普通の洗濯と同様の方法で洗濯するだけで、汚れがしっかりと落とせます。
マルチに使える漂白剤
最後に、さまざまな作業着の汚れに効果の高い漂白剤を2種類ご紹介します。
【ミドリ安全】衣類用ホワイトブリーチ
衣類用のホワイトブリーチは、塩素系の漂白剤です。
色柄ものに使うと脱色されてしまうため、必ず白い衣類に対してのみ使用するようにしてください。
容量は5.5kgと非常に多く、さらに430倍希釈して使用するため、これ1本だけ用意しておけば、塩素系漂白剤で困ることはないでしょう。
漂白はもちろん、高い除菌効果もあります。
【ミドリ安全】衣類用酸素系除菌・漂白剤
こちらは衣類用の酸素系漂白剤です。
5kg容量で、使用時に750~1,500倍に希釈して使用することが推奨されているため、こちらも1本用意しておけば、酸素系漂白剤で困ることはないでしょう。
塩素系漂白剤と違い、色柄ものの脱色は起こさないので、さまざまな衣類に幅広く使用することができます。
こちらも、漂白だけでなく高い除菌効果があります。
作業着用洗剤の選び方は汚れに合わせて
作業着用の洗剤は、幅広く使えるものからそれぞれの汚れに特化したものまで、多くの種類があります。
作業場の環境によって付きやすい汚れが違いますので、それぞれに合った最適な洗剤を選ぶことが重要です。
また、どのような洗剤を選んだ場合でも、「お湯に洗剤を入れて浸けおきをしてから洗濯機で洗う」という方法は、かなり汚れを落としやすくしてくれます。
最適な洗剤を選んで使用するとともに、ガンコな汚れには浸けおきで徹底的に対応していきましょう。