安全大会って、建設業界で働いていないと一体なんの大会だろうかと思う人もいるのではないでしょうか。
安全大会は、建設業界で働く人たちにとって、とても大切な会なのです。
わざわざ動いている現場を止めてまで開催する理由が、きちんと存在しています。
ここでは、安全大会を開催する理由や、大会で行われることなどについて詳しく説明していきます。
もくじ
安全大会を行う理由
安全大会は、建設会社が、協力会社や下請け業者などを集めて時間とお金をかけて行います。
開催する最も大きな目的は、建設現場での労働災害をなくすこと。
建設現場では、怪我をする可能性が高い危険な工具をたくさん扱いますし高いところでの作業や、足元の不安定な場所もたくさんあります。
建設現場や工事現場は、仕事をする場所でありながら、同時に事故が起こりやすい場所なので時には死亡事故や、重傷を負ってしまうような事故が起こってしまうことも多いのです。
日常的に建設現場で仕事に取り組んでいると、いつもやっていることだからと慣れてしまっていつの間にか安全に対する意識が薄れてしまいます。
仕事に対する慣れが、事故の元になってしまうことがとても多いのが現状です。
そのため定期的に「安全大会」という決起集会を開催して一度立ち止まり、様々な危険性を再認識することで現場の安全性を高めていくことを目的にしているのです。
事故が起こったらどうなるのか
一度現場で事故が起こってしまうと、その事故を起こした本人やその家族には多くのダメージを与えてしまいます。
重大事故が発生すると現場の仕事はストップするので、一緒に仕事をしている仲間たちや所属している会社への影響も大きいです。
そして何より、その物件の発注元であるクライアントにも甚大なダメージを与えてしまいますよね。
たった一つの事故とはいえ、命の危険がある工事現場ですから事故が波及する影響ははかり知れません。
建設現場では特に安全に仕事を完了させて、無事にその物件をクライアントに引き渡すために安全大会はとても大切な行事なのです。
コロナ禍でも安全大会は開催しないといけないのか？
安全大会の開催は、法律の中で明確に義務化はされていません。
ですが、大きな建設現場では当たり前のように開催されています。
新型コロナウィルスによる緊急事態宣言中は安全大会を実施する現場は少なかったですが、オンラインによって開催している現場もあります。
大きな会場を貸し切る経費なども削減できるので、オンラインでの安全大会は今後流行っていきそうです。
安全大会で行われること
安全大会では、安全にまつわる講演を聴いたり、映像を観たりすることで、自身の行動の振り返りを行い、安全に対する意識を高めていきます。
安全大会を開催する季節によっては、建設現場自体のことだけではなく、夏場の熱中症対策など、環境から身を守る方法などについても学んでいきます。
ヒヤリと感じたり、ハッとしたことについて話し合いを行い、安全に対する知識を広げていくこともあります。
労働災害における経験則の一つのこと。 1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというもの。
また、事前に安全パトロールを行い、その際に確認できた問題点や、良かった点などの発表を行います。
この発表を行うことで、他の現場の状態を共有することができるので、大会に参加している人たちで、情報共有をすることができます。
安全大会では過去の優良現場に表彰を行うこともあります。講習をするだけではなく現場で働く人たちの士気を高める効果もあります。
その他、救命方法や栄養管理などについて学ぶこともあります。
安全を守ることはとても大切なこと「安全大会」は確認する場所！
自分や家族を守るために、そして大切な仲間やクライアントを守るために、建設現場での安全はしっかり確保しておかなければなりません。
安全大会を通して、安全に関する知識を深め、情報を仲間と共有することで、よい仕事ができるように意識付けをします。
安全大会は現場で働いている人によってはめんどくさいと感じる方も多いですが、
「安全のために情報共有をしなくてはいけない」
と感じながら安全大会に参加すると、習得できることも増えていくかもしれません。
