保護手袋は「何から手を守るか」で選ぶのが基本です。切れる作業は耐切創手袋で、熱い物は耐熱手袋を選びましょう。油や薬品なら耐油手袋か化学防護手袋が合います。
この記事は倉庫や食品工場や建設の現場で手袋を使う人に向けて書きました。作業別の早見表と、ミドリ安全.comで確かめた型番と値段をまとめています。

- 保護手袋の種類と作業別の早見表
- すべり止め手袋と使い捨て手袋の選び方
- 切れる作業と熱い作業で見る表示
- 油や薬品を使う作業の化学防護手袋の選び方
- 手袋を使ってはいけない作業
- サイズの選び方と替えどきと値段
- 手袋の使用禁止と保護具の決まりは労働安全衛生規則の原文で確かめました
- 化学防護手袋の選び方は手袋メーカーの解説で確かめました
- 商品の規格と値段は2026年11月4日にミドリ安全.comとメーカー公式で確認しました
- 引用は原文のまま載せ、出典は記事の最後にまとめました
手袋のほかにヘルメットやメガネもまとめて見直すなら、現場の保護具の選び方が役に立ちます。
いちばん多くの人が使うのは、軍手にすべり止めを付けた手袋です。段ボールや資材を運ぶ人は、まずここから選ぶといいでしょう。

倉庫や運搬で毎日使う、すべり止め付きの綿手袋です
- 段ボールや資材が手の中ですべりにくい、手のひら側のすべり止め付き
- 綿の手袋で、汗をかいても蒸れにくい
- 12双入りで3,685円(税込)なので、1双あたり約307円
- Lのほかにも同じ値段でサイズちがいがある
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保護手袋の種類は?作業別の早見表
保護手袋は、守る相手によって大きく5つの種類に分かれます。ほかに手袋を使ってはいけない作業もあります。自分の作業で手がいちばん危ない場面を1つ決めて、それに合う種類を選びましょう。

図と同じ中身は次のとおりです。
- 箱や資材を運ぶ作業はすべり止め手袋
- 食品や水を使う作業は使い捨て手袋か防水の手袋
- 刃物やカッターを使う作業は耐切創手袋
- 熱い物にさわる作業は耐熱手袋
- 油や薬品にさわる作業は耐油手袋か化学防護手袋
- 回る機械を使う作業は手袋を使わない
1枚で全部を守れる手袋はない
切れにくい手袋が熱に強いとはかぎりません。今回確かめた耐切創手袋の商品ページにも、熱には弱いので高い温度の物は持たないようにと書かれています。
作業が2つ以上ある人は、場面ごとに手袋を替えましょう。替えるのが面倒なら、いちばん危ない作業に合わせるのが一般的です。
すべり止め手袋と使い捨て手袋の選び方
現場でいちばん身近なのが、すべり止め手袋と使い捨て手袋です。運ぶ作業はすべり止め手袋、食品や汚れ物は使い捨て手袋と分けると選びやすくなります。
すべり止め手袋は手のひらの加工で選ぶ
すべり止め手袋は、軍手の手のひらにゴムや樹脂を付けた手袋です。点のような粒のものと、手のひら全体をおおうものがあります。
段ボールのように軽い箱なら粒のすべり止めで十分と思われます。濡れた物や重い資材を持つなら、手のひら全体をおおうものを選ぶといいでしょう。
使い捨て手袋はニトリルとポリエチレンとビニール
使い捨て手袋の素材は、主にニトリルとポリエチレンとビニール(塩化ビニル)です。ニトリルは合成ゴムのことで、手にぴったり合って破れにくいのが特長です。
ポリエチレンは安くて付け外しが早く、ビニールはその中間です。食品工場で細かい作業をする人は、ニトリルの使い捨て手袋を選ぶと作業しやすいでしょう。
ゴム手袋でかぶれる人は、加硫促進剤(ゴムを固める薬)を使っていない手袋を選ぶ方法があります。

食品工場や細かい作業で毎日使う、かぶれにくい使い捨て手袋です
- ゴムでかぶれやすい人向けに、加硫促進剤を使っていないニトリル手袋
- 食品衛生法に適合していて、食品工場でも使える
- サイズはSSとSとMとLとLLの5つで、Mは掌の幅91〜100mm
- ミドリ安全.comの販売価格1,672円(税込)で100枚入り
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冬に水を使う作業で手が冷える人は、防水の手袋も候補になります。ショーワグローブのテムレスは、水を通さず湿気を逃がす作りだとメーカーが説明しています。
汗などの湿気を手袋外部に放出することで、作業中のムレを軽減します。
ただし同じページには、薬品や溶剤には使わないようにとも書かれています。水と汗の対策の手袋として使いましょう。
- 軽い箱は粒のすべり止めで足りる
- 濡れた物や重い物は手のひら全体のすべり止め
- 食品の細かい作業はニトリルの使い捨て
- 冬の水仕事は防水で蒸れにくい手袋
冬の手荒れやあかぎれに悩んでいる人は、こちらの記事を参考にしてください。
切れる作業の保護手袋は耐切創手袋を選ぶ
カッターや刃物や板金を扱う人は、耐切創手袋を選びましょう。耐切創手袋は切れにくい糸で編んだ手袋で、切れにくさのレベルが表示されています。
よく使われる表示は、ヨーロッパの規格のEN388です。今の版ではAからFまでの文字で表し、Fに近いほど切れにくくなります。
Cは6段階のまん中あたりです。カッターの刃がかすめる程度の作業を考えた目安と思われます。
段ボールの開梱なら薄手で指先が動くもの
倉庫で段ボールを開ける作業では、カッターの刃が手に当たることがあります。細かい作業も多いので、薄手で指先が動かしやすいものが向いています。
ミドリ安全.comで売られている耐切創手袋KX-90Jは、18ゲージの薄手でカットレベルCです。ゲージは編み目の細かさで、数字が大きいほど薄くなります。

刃物やガラスを扱う人向けの、切れにくく衝撃にも強い手袋です
- カッターや板金で手を切りたくない人向けの、EN388カットレベルCの手袋
- 手と指の甲にクッションがあり、ぶつけたときの衝撃もやわらげる
- 18ゲージの薄手で、手のひらはニトリルのすべり止め
- ミドリ安全.comの販売価格3,179円(税込・税抜2,890円)
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ガラスや板金のように重い物も扱う人は、手の甲を守るクッション付きが向いています。切れる作業では、耐切創の表示がある手袋を選びましょう。
耐切創手袋のKARBONHEXは、こちらの記事を参考にしてください。
熱い作業と冷たい作業の保護手袋
熱い物にさわる作業では、耐熱の表示がある手袋を選びましょう。ふつうの軍手は熱を通しやすく、化学繊維の手袋は熱で溶けることがあります。
耐熱手袋は接触熱の表示を見る
耐熱手袋によく付いているのが、ヨーロッパの規格のEN407です。熱い物にさわったときに熱が伝わるまでの時間で、クラスが分かれます。
ミドリ安全.comで売られている耐接触熱手袋AX111は、EN407の接触熱クラス1です。100℃の筒をさわらせて、10℃上がるまで15秒以上かかったと商品ページに書かれています。

少し熱い物を持つ作業に使える、厚手の軍手です
- 温かい鍋や乾燥機から出した物をさわる作業で、熱を感じにくい厚手の軍手
- 手の部分をループ状に厚く編んである
- EN407の接触熱クラス1で、フリーサイズの全長約25cm
- ミドリ安全.comの販売価格264円(税込)
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溶接や炉のようにもっと高い温度の作業には、専用の革手袋や耐熱手袋を使うのが一般的です。その作業では現場の指定に合わせましょう。
冷たい作業は防寒手袋と分けて考える
冷凍倉庫や冬の屋外では、防寒手袋を選びましょう。冷たい物を長くつかむ人は、中に綿の手袋を重ねると手が冷えにくくなります。
冬の作業に合う防寒手袋は、こちらの記事を参考にしてください。
薬品を使う作業の化学防護手袋の選び方
薬品や溶剤を使う作業では、化学防護手袋を選びましょう。2024年4月から、皮膚に害のある化学物質を扱う作業ではしみ込まない手袋などを使わせることが会社の義務になりました。
決まりは労働安全衛生規則の第594条の2です。条文では、不浸透性(中までしみ込まない)の保護手袋などを使わせるように書かれています。
手順1は使う薬品のSDSを見る
SDSは、薬品を売る会社が出している安全データシートのことです。その中の「適用法令」の欄に皮膚等障害化学物質と書かれていないかを見ておきましょう。
取扱物質のSDSやメーカーのウェブサイトを確認し、
SDSは職場で見られるようにしておく決まりがあります。どこにあるかわからない人は、リーダーに聞いてみましょう。
手順2はJIS T 8116の表示がある手袋を選ぶ
化学防護手袋の日本の規格は、JIS T 8116です。クレシアの解説では、この規格に合った手袋を使うのが望ましいとしています。
基本的にはJIS T 8116に準じている製品を使用することが望ましい。
- 使う薬品のSDSで皮膚等障害化学物質かを見る
- 作業の時間と薬品にさわる場面を書き出す
- JIS T 8116の表示がある手袋から選ぶ
- メーカーの表で薬品ごとのしみ込む時間を見る
同じJIS T 8116の手袋でも、薬品ごとにしみ込むまでの時間がちがいます。薬品の名前と作業の時間をメーカーの表と照らし合わせて選ぶのが一般的です。
JIS T 8116に準拠した、使い捨て型のニトリルの化学防護手袋です
メーカーの説明では、低い濃度の酸やアルカリがしみ込むのを防ぐ手袋です。
サイズはXSからXLの5つで、手の小さい人も選べます。
油を使う作業なら、裏地付きのニトリルの耐油手袋も使われています。機械の油や灯油を扱う整備や清掃の人が選ぶといいでしょう。

整備や清掃で油にさわる人向けの手袋です
- 機械の油を扱う作業で、手に油がしみにくいニトリルゴムの手袋
- 内側は綿とポリエステルの裏地で、汗をかいてもべたつきにくい
- ミドリ安全.comの販売価格550円(税込)
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手袋を使ってはいけない作業は?回る機械には使わない
ボール盤のように刃物が回る機械では、手袋をしてはいけません。手袋が回る刃に引っかかると、手ごと巻き込まれるおそれがあるからです。
労働安全衛生規則の第111条では、ボール盤や面取り盤のように回る刃物に手が巻き込まれるおそれがあるとき、会社は手袋を使わせてはいけないと決めています。働く人も、使うのを禁止されたら手袋をしてはいけません。
今回紹介した手袋の商品ページにも、回る物に手が巻き込まれるおそれがあるときは使わないと書かれています。ショーワグローブのテムレスも同じ注意を出しています。
回転体を伴う作業(ボール盤・面取り盤等)には使用しないでください。手が巻き込まれるおそれがあります。
手袋を外す作業と付ける作業を分けておく
同じ人が運ぶ作業と機械の作業をするなら、機械の前で手袋を外す決まりを作りましょう。外した手袋はポケットに入れず、決めた場所に置くのが一般的です。
電気の作業も、ふつうの手袋では感電を防げません。電気の作業には、絶縁用の保護具を使うのが決まりです。
建設現場で多い事故と防ぎ方は、こちらの記事を参考にしてください。
保護手袋のサイズの選び方と替えどき
手袋は大きすぎても小さすぎても危なくなります。指先が余る手袋は物をつかみにくく、機械や物に引っかかりやすくなります。
サイズは手のひらの幅で選ぶ
手袋のサイズ表は、手のひらの幅と長さで書かれていることが多いです。親指を除いた4本の指の付け根あたりの幅をメジャーで測りましょう。
たとえばベルテ722のMサイズは、掌の幅91〜100mmです。手が小さい女性はSSやSがある手袋から選ぶといいでしょう。
- SSやSがある手袋から選ぶ
- フリーサイズの軍手は指先が余りやすい
- 使い捨て手袋は箱ごとサイズを選べる
- 大きいものを借りたままにしない
会社の手袋が大きいときは、小さいサイズを頼んでみましょう。「指先が余ってつかみにくいので、Sサイズを使ってもいいですか」と伝えると話が早いです。
破れや硬くなりがあれば替える
手袋に穴があいたら、すぐに替えましょう。ゴムの手袋は硬くなったりひびが入ったりしても替えどきです。
化学防護手袋は、薬品にさわったら決められた時間の中で替えましょう。使い捨て型は1回ごとに捨てるのが一般的です。

買う前と替えるときは、次の5つを確かめましょう。
- 何から手を守るのかを決めた
- 会社や現場の指定を聞いた
- 回る機械を使う作業ではない
- 手のひらの幅でサイズを選んだ
- 破れや硬くなりがあれば替える
倉庫と食品工場と建設で保護手袋を選ぶときのちがい
同じ手袋でも、職場によって大事な点がちがいます。自分の持ち場に近いところから読んでください。
倉庫は箱を運ぶすべり止めと開梱の耐切創
倉庫で箱を運ぶ人は、すべり止め手袋が基本です。カッターで段ボールを開ける人は、薄手の耐切創手袋を1つ持っておくと安心です。
フォークリフトに乗るときは、レバーがすべらない手袋を選びましょう。指先まで手のひら全体にすべり止めがある手袋なら、汗をかいてもレバーを握りやすくなります。
フォークリフトの免許の取り方は、こちらの記事を参考にしてください。
食品工場は使い捨てのニトリルと色
食品工場では、食品衛生法に適合した使い捨て手袋を使うのが一般的です。青い手袋は食品の中で目立つので、異物が入ったときに見つけやすくなります。
水を使う洗い場では、防水の手袋を重ねる人もいます。持ち込める手袋の色や素材は工場で決まっていることが多いので、それに合わせましょう。
食品工場の衛生管理のHACCPは、こちらの記事を参考にしてください。
建設は資材のすべり止めと現場の指定
型枠や資材を運ぶ人は、手のひら全体をおおうすべり止め手袋が向いています。鉄筋や板金を扱うなら、耐切創の手袋を選ぶといいでしょう。
セメントや生コンにさわる作業では、軍手ではなく防水のゴム手袋を使いましょう。袖口から中に入らないように、手首まで長さのあるものを選ぶといいでしょう。
軍手に生コンがしみると、ぬれたまま皮膚に当たり続けます。元請けから手袋の種類を決められていれば、その指定に合わせます。
保護手袋の値段の目安
保護手袋の値段は、種類によって1双30円台から3,000円台まで大きくちがいます。毎日替えるすべり止め手袋や使い捨て手袋は、箱や袋でまとめて買うと1双あたりが安くなります。

グラフは2026年11月4日にミドリ安全.comで確かめた税込の値段を、1双あたりに割った目安です。
- 使い捨てのベルテ722は100枚(50双)1,672円で1双約33円
- 耐接触熱の軍手AX111は1双264円
- すべり止めのソフトドライブは12双3,685円で1双約307円
- ニトリル耐油手袋TR-N213は1双550円
- 耐切創手袋KX-90Jは1双3,179円
ミドリ安全.comの送料は、沖縄と離島を除いて全国一律450円(税込)です。264円の軍手を1双だけ買うと、送料のほうが高くなります。
保護手袋は作業服店やホームセンターでも買えます。楽天とAmazonは時期で値段が変わるので、金額はミドリ安全.comで確かめたものだけ書いています。

保護手袋の種類と選び方でよくある質問
保護手袋について、現場で働く人からよく出る質問に答えます。
軍手と保護手袋はどうちがう?
軍手は綿などで編んだ手袋で、手の汚れやこすれを防ぐものです。切れにくさや熱や薬品への強さの表示はないので、その作業には保護手袋を選びましょう。
ゴム手袋とビニール手袋はどちらがいい?
手にぴったり合って破れにくいのは、ニトリルなどのゴムの手袋です。ビニール手袋は安く、短い作業で付け外しが多いときに向いています。
手袋を重ねて使ってもいい?
冬に防寒手袋の中に綿の手袋を重ねたり、化学防護手袋を2枚重ねたりする使い方はあります。ただし重ねると指先の感覚が鈍るので、細かい作業では気をつけましょう。
手袋の費用は会社が出してくれる?
薬品の作業のように手袋を使わせることが決まっている作業では、会社が用意するのが一般的です。それ以外は職場によってちがうので、総務や職長に聞いてみましょう。
手袋をするとかぶれるときは?
ゴムの手袋でかぶれる人は、加硫促進剤を使っていない手袋か中に綿の手袋を重ねる方法があります。赤みやかゆみが続くときは、皮膚科を受診しましょう。
保護手袋の種類と選び方のまとめ
保護手袋は、作業でいちばん危ない場面に合わせて種類を選ぶのが基本です。そして回る機械を使う作業では、手袋をしてはいけません。
- 運ぶ作業はすべり止め手袋
- 食品や汚れ物は使い捨てのニトリル手袋
- 刃物は耐切創、熱い物は耐熱の表示を見る
- 皮膚に害のある薬品はJIS T 8116の化学防護手袋
- 回る機械では手袋を使わない
- サイズは手のひらの幅で選び、破れたら替える

冬に水を使う作業で手が冷えたり蒸れたりする人は、防水で蒸れにくい手袋を1つ持っておくといいでしょう。
水を通さず湿気を逃がす、蒸れにくい防水手袋です
サイズはSからLLまでの4つで、手が小さい人も選べます。
表面は特殊なポリウレタン樹脂で、すべり止めの効果もあります。
- 労働安全衛生規則 第111条・第594条の2(e-Gov 法令検索)(2026-11-04に確認)
- 日本製紙クレシア 化学防護手袋の選び方をわかりやすく解説!(2026-11-04に確認)
- ショーワグローブ No.281 テムレス(2026-11-04に確認)
- ミドリ安全.com すべり止め加工手袋 #101 ソフトドライブ(2026-11-04に確認)
- ミドリ安全.com 耐切創性手袋 KX-90J(2026-11-04に確認)
- 情報は確認した日のものです。最新の情報は各公式サイトでご確認ください


















